プロが見た!ゴミ屋敷現場あるある5選
プロが見た!ゴミ屋敷現場あるある5選
~現場でわかった「片付けられない」のリアル~
「ゴミ屋敷」と聞くと、テレビやネットで見かけるような極端なケースを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし実際の現場ではどこにでもある普通の住宅が、さまざまな理由で“片付けられない状態”になってしまっているケースがほとんどです。
今回は、ゴミ屋敷整理の現場を数多く経験してきたプロの視点から、よくある「ゴミ屋敷現場のあるある」を5つご紹介します。
今片付けに悩んでいる方、またご家族やご近所に気になる方がいるという方も、ぜひ参考にしてみてください。
- 玄関が開かない!通路がふさがっている
まず多いのが、「玄関が開けられない」「入るスペースがない」といったケースです。
新聞紙・チラシ・段ボール・買い物袋などが積み重なり、玄関ドアを開けた途端に物が崩れてくるということも。
通路がふさがってしまうと、片付けが物理的に難しくなるだけでなく、火事や地震などの緊急時に非常に危険です。
片付けの際もまずは“避難経路の確保”から始めることが多いのが現実です。
- 食べかけやゴミの混在がそのまま放置されている
現場でよく目にするのが、「食べかけのお弁当」「空のコンビニ袋」「賞味期限切れの食品」など、生活ゴミと一緒に放置された状態です。
長期間放置されると、悪臭や害虫・カビの発生にもつながり、衛生的にも深刻な問題に。
しかし多くのご本人は、「どこから手をつければいいかわからない」という状態で、あえて見ないようにしている場合も。
ゴミがある=だらしない、ではなく、「一度崩れると戻せなくなる」という現実があります。
- 片付けられない理由は“モノ”ではなく“気持ち”
「なんでこんなにモノがあるの?」と第三者は思うかもしれませんが、実は多くの方が「捨てたいのに捨てられない」と悩んでいます。
過去の思い出が詰まっていたり、「もったいない」「いつか使うかも」といった気持ちが強く、手放す決断ができないのです。
また、孤独感やうつ状態など、心理的な要因が背景にあることも多く、「片付け=心の問題」と密接につながっています。
そのため、ただモノを処分するだけでなく、気持ちに寄り添った対応が求められます。
- 収納スペースはあるのに“使われていない”
意外とよくあるのが、「収納スペースが空いているのに、モノが床に積まれている」という状態です。
片付けの習慣が身についておらず、モノを一時的に置いたまま動かせなくなるパターンです。
また、奥に何が入っているかわからず、“空けるのが怖い”という心理が働いてしまう方も。
こうした状態では、プロの手で動線や整理ルールを整えることで、劇的に改善することがあります。
- 本人は「ゴミ屋敷」だと認識していないことも
片付けのご依頼をいただくと、「家族が勝手に呼んでしまって…」「自分ではそんなに散らかっていると思っていない」というご本人の声をよく耳にします。
人は、少しずつ変化する環境に慣れてしまうもの。毎日の積み重ねが“当たり前”になってしまうと、本人にとっては異常ではなくなってしまうのです。
そのため、無理に責めたりせず、「困っていることはないか」「一緒に整理できるところはあるか」といった寄り添いの姿勢が大切です。
おわりに|「モノの山」の奥にある“こころ”を大切に
ゴミ屋敷は、単なる片付けの問題ではなく、「心のSOS」が表面化したものとも言えます。
片付けを通して生活環境を整えることは、同時に心の健康を取り戻す一歩にもつながります。
当社では、ただの清掃作業にとどまらず、お客様の気持ちや背景にも寄り添った整理・サポートを行っております。
もし気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。